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鶴が丘近郊で見ることのできる「きのこ」をご紹介します

 新企画「鶴が丘のきのこ」は、県民の森などはもちろん、団地内の公園や、家の庭先などでも見ることができる、いろいろな「きのこ」をご紹介するシリーズです。
 若干マニアックではありますが、身近に在るきのこに少しでも興味を持っていただければ幸いです。見られる季節ごとに記事をリリースしていく予定ですので、ぜひご覧になって、お近くにお出かけの際に思い出して地面に目を向けてみてください。そこにご紹介のきのこが生えているかもしれません。

第1回 秋に見られるきのこ4種(2014年10月)

1.タマゴタケ
  [時期:夏~秋/場所:県民の森などの雑木林]
 真っ赤な傘、オレンジ色の柄、白いつぼと、毒があるキノコの見本のようにも思えるタマゴタケ。しかし西洋では「皇帝のキノコ」として珍重される、日本でも隠れた愛好家の多い美味しいキノコです。
 タマゴタケの名は、地上に出たばかりの幼菌時代が白いつぼに覆われていて、まるで動物の卵のようである所から名付けられました。
キノコの見本のような見た目良い形と、美しい色彩もとても魅力的ですが、愛好家を惹きつけてやまないのは料理のコクと旨味が増すという、その出汁にあるようです。日本では汁物や鍋物で食べる所が多いようですね。 ただし、形や色の似ている有毒のタマゴタケモドキやベニテングタケを誤って食べてしまい、死亡した例もありますから、食べる際には専門家などに鑑定してもらいましょう。
 キノコ鑑定会は宮城野区の仙台市科学館や太白区の野草園、キノコの観察会などは県民の森や水の森など、至る所で開催されています。県民の森は、仙台市内でも屈指のキノコの発生地ですので、興味を持たれた方はインターネットなどで調べてみると、以外と近所でキノコの採集・鑑定会が開かれているのを見つけることができるかも知れません。
  ▼タマゴタケ 幼菌~成菌 卵のような膜を破り、成長する

2.キツネノハナガサ
  [時期:夏~秋/場所:県民の森などの雑木林、庭先、竹やぶなど]
 まるで可憐な花のようなキノコ。淡いレモン色が清楚な印象のキツネノハナガサですが、これもれっきとしたキノコです。 レースのような繊細な傘と透き通った柄、飾りのようなつばが実に美しいキノコですが、傘が開いている時間が短く、幼菌が発生してから二~三日、傘が開いてから一日程で枯れた花のようになってしまいます。 また、たおやかな外見を裏切らずとても脆いキノコですので、人の手や草の葉などが触れると簡単に壊れてしまいます。
 近年、よく似た外来種の侵入によって生息地を奪われ、愛媛県では準絶滅危惧種に指定されるなど、だんだんと珍しいキノコになっていく事が予想されるキツネノハナガサ。見つけたあなたはラッキーかも知れません。

3.ベニテングタケ・イボテングタケ
  [時期:夏~秋/場所:県民の森などの雑木林]
 赤い小さなキノコと大きな茶色のキノコ。仲良く並んた姿は、まるで親子のようです。 赤い小さなキノコはベニテングタケ。茶色い方はイボテングタケという名前です。夏から秋にかけて、松や白樺などの林に発生する、中型から大型のキノコです。 ゲームをする方の中には、まるで「スーパーマリオブラザーズ」にでてくるキノコのようだと思われた方もいらっしゃるかも知れませんね。 しかし、可愛らしい姿に反してテングタケは毒キノコ。イボテン酸という毒素を含み、幻覚や精神錯乱、吐き気、腹痛など様々な症状を引き起こします。ちなみに、毒性は茶色の大きな方、イボテングタケの方が強いそうです。 イボテン酸は旨み成分でもあるため、長野県では塩漬けにするなどして毒を抜き、食用にしている所もあるそうですが、素人の利用は避けた方が良いでしょう。ヨーロッパでは殺虫剤として利用されていたこともある、強い毒性を持ったキノコです。

4.ベニヒガサ
  [時期:夏~秋/場所:県民の森などの雑木林]
 緑色の林の中、一際鮮やかな朱色で目を惹く小さなキノコ。それがベニヒガサです。 その名のとおりの紅色の傘と柄を持ち、傘の裏にはまるで日傘の骨組みのような白いヒダががあります。陽を透かして輝く姿のとても美しいキノコです。 発生は夏から秋。主に林の中に樹を選ばず広く分布します。 小さなキノコですので食用には向きませんが、花にも劣らない鮮烈な色彩と、探さなくとも見つかるお手軽さでファンの多いキノコです。

第1回 編集後記

 ということで、秋のこの時期に近隣で見ることができるキノコをご紹介いたしました。写真がうまく撮れていなくてピンボケになっているものもありますが、お許しください(-_-;)
 この企画は不定期ですがシリーズとして続けていきますので、今後とも是非ご覧頂き、散策の際のご参考にしていただければと思います。
 それではまた次回にお会いいたしましょう。